2001年9月28日●金曜日

お知り合いの農家さんから荷物が届きました。
2種類の日本のお茶が入っていました。
1つは『やぶきた』もう1つは『ざいらい』という種類のお茶です。
『やぶきた』は、良く聞くお茶の名前ですよね、では『ざいらい』って・・・。

----------------------------------以下その方のページから-------------------------------------
 鎌倉時代に聖一国師が宋より茶の実を持ち帰り、それを静岡市内に蒔いたのが、静岡茶の始まりだと言われています。
それから数百年、茶の実を蒔くことで、静岡の茶園は造られていったのです。
 時代は移り昭和となり、明治41(1908)年に杉山彦三郎翁により発見された「やぶきた」の優良性が認められ、
昭和30〜40年代に「やぶきた」は急激に普及しました。それまで植えられていた「ざいらい」種は引き抜かれ、
挿し木で増やされた「やぶきた」がつぎつぎと植えられてゆきました。我が家でも昭和46(1971)年以降
「やぶきた」への改植を進めてきました。現在、静岡県の茶園の90パーセント以上を「やぶきた」が占めます。
我が家にあった一番古い「ざいらい」種の茶樹は、平成10(1998)年に引き抜いてしまいました。
しかし、品質的に「やぶきた」にかなわないという理由だけで、全ての「ざいらい」を引き抜いてしまうことは私には
できませんでした。「やぶきた」が普及して数十年。それまでの数百年間日本人が味わってきた「ざいらい」の味は、
日本からなくなりました。私は、せめて私が生きている間だけでも、今残してある「ざいらい」種の茶樹を育ててゆき
たいと思います。父が昭和30(1955)年に蒔いて育てた茶樹です。
 「やぶきた」の香りと甘みに慣れてしまった私たちには、「ざいらい」の味はもの足りなく感じられることでしょう。
しかし、その古く、素朴で、野性的な風味は、「やぶきた」にはないものです。去年に引き続き今年もネットを通じて
「ざいらい」を販売したいと思います。やぶきた茶、ざいらい茶共に販売しますので、単独でまたはブレンドして味わ
ってみて下さい。
--------------------------------------------以上------------------------------------------------
濃い茶葉の色、丁寧にもまれた証拠の美しい素直な茶葉の形。
高温でそんなに時間をおかずにすぐにお茶碗に煎れてみると、既にこっくりとした
緑茶の色になっていました。
口に含むと心地よい日本茶の甘みと苦みが、ぷうんと広がります。
この美味しいお茶の、一体どこが古いのでしょう。
今の日本茶は、これと比べてどのくらい偉いと言うのでしょうか。

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