2006年4月22日

 

『メゾン・ド・ヒミコ』

『NANA』

この2本見たくて気持ち的に準備ができたのでかりてきました。

見たいと思った映画を見るのにガサガサした気持ちの状態で見たくなくて、後回しになっていました。

どちらも非日常でありながら人の心のどこかを震わすような話。

『メゾン・ド・ヒミコ』静かになんとなく流れる日々。細野さんの音楽がとてもしっくりしていて、空気に透明感を与えています。柴崎コウが今までに無いブスキャラ。彼女がうんと嫌な顔した時とぐしゃっと泣いた時の顔はちょっと私似でした(普通に見られる彼女は似てません)。オダギリジョーがまたセクシーでちょっと悲しげな妙な雰囲気のゲイを演じて印象に残りますが、今回は他のおじさんゲイ達が非常に良いです。どの人も愛らしく不思議に受け入れてしまうような。ラストも納得いく心憎い締め方で「良かった」と安心しました。


『NANA』は全く別の意味で良かったです。『メゾン・ド・ヒミコ』が静かに流れる日常なら、『NANA』は激しく揺れながら生きて行くエネルギーを感じる作品でした。それももうなくしてしまった若い時にしか感じ得ないあの感覚。骨の中から湧き出て来る高揚感と焦りと痛み。私でさえ感じ得たあの若い痛みを再び掘り起こしたような一瞬眩しい作品です。主人公の女の子は性格的には反対の方向を向いているけど、お互い一緒に居るにつれ、本当はどうすれば良いのか何をしたいのかを見つけて行きます。共通するのは嘘をつかない姿勢と一途な心。あの頃に巻き戻しをかけて一緒の気持ちで見たい。


今回は心の洗濯したような、快作2本で気分晴れ晴れです。。

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