2002年11月22日金曜日

『アメリ』映画館では見る事ができなかったので、最近かりてきました。
あのジャケットのモチーフになる彼女の顔は「クレームブリュレの表面を割る寸前の期待に満ちた喜びの顔」
だったのね、とか、発見と驚きと可愛らしさと幸せが詰まった一本でした。

風邪が長引いて、表に出ずに室内で映画三昧の日々、という、外に出ない特権を満喫していました。
『THE CIDER HOUSE RULES』『SHE'S ALL THAT』『THE VANILLA SKY』『Miss America』 そして『アメリ』。
見たかったけれど見逃した映画ばかりを立て続けに、レンタルのネットチケットで50%オフをいいことに。

『THE CIDER HOUSE RULES』は『SPIDER-MAN』の主役トビー・マグワイアが気に入ってから。
暗いのではないかと警戒してかりなかったのですが、青森のお友達が「良いよ〜」と言うのです。
彼女もトビー・マグワイアが好きだから、これは見なきゃあ。
お話自体は重い・・・けれどそれを浄化するような、さらっとした映像と人物達。
ちょっと問題ありな人物まで、一生懸命で応援したくなるようなお話でした。
どれもはまり役、子供達もいきいきして可愛い、静かで優しい映画でした。

『SHE'S ALL THAT』はラックス(日本リーバ)のCMに出ている女の子が主役だったようです。
知らなかったので、私は初対面の彼女は、アメリカ人にしては相当小柄でキュート。
お話は途中で寝てもラストで分かる感じの明るい学園ハッピーエンド&変身。
冴えない女の子があっと驚く素敵な女性になるという典型的なストーリーです。
何か映画から得ようと構えて見ると腰が抜けますが、私のように考えなくても楽しいものを求めていれば
文句無しで楽しいもので、特に主役のRaechel Leigh Cook(レイチェル・リー・クック)は良いです。

『THE VANILLA SKY』は、トム・クルーズ主演というだけで、粗筋も読まずにかりました。
彼が主演なら題名からも明るいアクションものを期待して気軽に見ました。
ところが複雑に絡み合って、人の感情を逆撫でする様なストーリー。
何か幸せなのか、最後まで分からず、結局は見る人次第なのだと感じる映画でした。
相手役の女優が、笑顔の美しい素敵な人。
私だったら、こんな八方ふさがりの人生になったら・・・いやだなあ。
でもトム演じる主役は大金持ちなのです(だから自分に重ね辛い)。

『Miss America』実際にこの題名だったかな・・・。
複雑な話ではないです、ごく簡単でアメリカっぽい。
盲目的に「ミスアメリカになりたい!」と幼い頃から思い続けた女性のお話。
裏の足の引っ張り合いなんかもあって、目を覆いたくなるほど馬鹿な彼女ですが、暖かなラストでした。
彼女の娘役が、可愛い!
努力して登りつけた人への寛大さ、多民族国家で資本主義のアメリカ丸出しです。

『アメリ』は忘れられない一本になりそうです。
『汚れた血』(レオ・スカラックス監督)のジュリエット・ビノシュのような鮮烈な印象。
『恋する惑星』(ウォン・カーワイ監督)のフェイ・ウォンのようなキュートさ。
そして幼い頃から空想の世界に逃げ込む癖のある私と共通した馬鹿さ。
これも青森のお友達が勧めてくれたのですが、さすがだわ、私大好きでした。

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